アーユルヴェーダの薬草とその成分
アーユルヴェーダ医薬の科学的研究 ▼序論
A. 胃腸病病学 (Gastoenterology)
B. 精神医学 (Psychiatry)
C. 呼吸器病学
 (Pulmonary medicine)
D. 心臓病学 (Cardiology)

E. 慢性炎症性疾患
 (Chronic inflammatory disorders)

F. 代謝異常 (Metabolic disorder)

薬草の成分 クルクミノイド(curcuminoids)
▼原料となる植物
▼伝統的な利用

▼生体システムの統合性の防御
▼クルクミンの効果
 1. 抗酸化特性

 2. がんの治療
 3. 抗突然変異作用
 4. 肝臓防御効果
 5. 抗ウィルス、抗細菌、抗HIV作用
 6. 抗炎症作用
 7. 抗血栓作用
 8. アルツハイマー病への効果

ピペリン(piperine)
▼原料となる植物
▼ピペリンの働き
▼栄養素の利用率を高めるメカニズム
▼古代からの知恵の真実

▼ピペリンは、栄養素の利用率を高める
▼臨床試験

フォースコリン(forskohlin)
▼原料となる植物
▼フォースコリンの化学構造

▼ダイエットの考え方を変える---LBM
▼臨床試験
▼身体の構成を最適化するサイクリックAMPの役割

▼フォースコリンが代謝を活発化するメカニズム
薬草の成分
■ クルクミノイド(curcuminoids)

クルクミンの効果

4. 肝臓防御効果
 これまでの試験管内および生体内の研究から、クルクミンとウコンがさまざまな毒性から肝臓を守ることが明らかにされています。Reddy と Lokesh の研究によると、クルクミン(30mg/体重1kg) を10日間ラットに経口投与すると、肝臓と血中の過酸化脂質、血中のALAT (alanine aminotransferase)、ASAT (aspartate aminotransferase)、LDH (lactate dehydrogenase) が低下します。これらの値は鉄分の注射によって高まっていました。この研究は、クルクミンは過酸化脂質を減少させ、鉄分に誘発された肝臓障害を抑えることを示しています。

 いくつかの食品添加成分の肝臓防御の特性を探る興味深い研究がなされました。この比較研究では、アフラトキンB1に誘発された突然変異や肝臓発がん性に対する防御特性について種々の食品添加成分を検討しました。その結果、クルクミンがもっと防御効果が高いことがわかりました。サルモネラ菌の試験株 TA98 と TA100 に対するアフラトキンB1(0.5mg/plate)による 突然変異誘発作用は、 2mg/plate のクルクミンによって抑制されました。

 アフラトキンB1に誘発される肝臓がんの発生は、肝臓組織の中のガンマGTP (gammaglutamyl transpeptidase) 陽性の部分から起こります。図のように、ラットに食餌ともにウコン(0.05%)、ニンニク(0.25%)、クルクミン(0.005%)、エラグ酸 (0.005%) を与えた時に、アフラトキンB1に誘発された肝組織中のGTP陽性を示す部分(前がん病変)の数が顕著に減りました。



 これまでの研究によると、ウコンは、解毒過程の重要な酵素であるグルタチオンS転移酵素の働きを促進します。この論文の研究者は、ウコンのアフラトキン抑制作用は、ウコンがアフラトキンの働きを抑えるとともに、解毒作用を強化することによると推測しています。

 ある研究では、クルクミンは、肝臓のチトクローム4501A1/1A2を強く抑制します。これらの同位酵素 (isoenzyme) は、ベンゾピレンを含むいくつかの毒素の活性に関わります(訳注)。また、クルクミンはエタノールの毒性から防御することもわかっています。エタノールに誘発された肝臓の毒性に対するクルクミンの効果はラットを使って調べられています。25%のエタノールをラットの胃腸内に30日間注入しエタノール毒性を誘発します。aspartate transaminase、alkaline phosphatase など肝臓の酵素量とチオバルビツール酸試験で測った過酸化脂質が増加しました。30日後に、ラットを2つのグループに分け、一方にはアルコールと塩分を、他方には25%のアルコールとクルクミン(80mg/体重1kg) を与えました。その結果、クルクミンを与えたラットは指標となる肝臓の酵素量が明らかに下がり、過酸化脂質も減りました。この研究は、クルクミンがエタノールに誘発された肝臓の毒性に対する防御作用をもつことを明かにしています。

(訳注)薬物代謝に関与しているチトクロームP-450およびそれと同じ働きをする酵素(アイソザイム)はベンゾピレンを強力な発癌性を示すベンゾピレンに変換する。その結果、肝癌が発生する。


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