アーユルヴェーダの薬草とその成分
アーユルヴェーダ医薬の科学的研究 ▼序論
A. 胃腸病病学 (Gastoenterology)
B. 精神医学 (Psychiatry)
C. 呼吸器病学
 (Pulmonary medicine)
D. 心臓病学 (Cardiology)

E. 慢性炎症性疾患
 (Chronic inflammatory disorders)

F. 代謝異常 (Metabolic disorder)

薬草の成分 クルクミノイド(curcuminoids)
▼原料となる植物
▼伝統的な利用

▼生体システムの統合性の防御
▼クルクミンの効果
 1. 抗酸化特性

 2. がんの治療
 3. 抗突然変異作用
 4. 肝臓防御効果
 5. 抗ウィルス、抗細菌、抗HIV作用
 6. 抗炎症作用
 7. 抗血栓作用
 8. アルツハイマー病への効果

ピペリン(piperine)
▼原料となる植物
▼ピペリンの働き
▼栄養素の利用率を高めるメカニズム
▼古代からの知恵の真実

▼ピペリンは、栄養素の利用率を高める
▼臨床試験

フォースコリン(forskohlin)
▼原料となる植物
▼フォースコリンの化学構造

▼ダイエットの考え方を変える---LBM
▼臨床試験
▼身体の構成を最適化するサイクリックAMPの役割

▼フォースコリンが代謝を活発化するメカニズム
薬草の成分
■ クルクミノイド(curcuminoids)

クルクミンの効果

6. ウコン抽出物とクルクミノイドの抗炎症作用
 炎症は、組織の損傷に対する身体の免疫反応を引き金にした、複雑な連鎖現象です。多くの病気や手術を含む身体的な外傷が炎症を引き起こします。この作用は、治癒の過程が始まるために必要なものですが、しばしば耐え難い苦痛をもたらし、それが病気を長引かせることもあります。

 アラキドン酸は体内で生成するホルモン様の物質で、炎症の過程で大きな役割を果たします。アラキドン酸は シクロオキシゲナーゼ酵素の作用で プロスタグランジン (PG) とトロンボキサン (TX) に変わり、また、リポキシゲナーゼ 酵素の作用で ヒドロキシエイコサテトラエン酸 (HETE) とロイコトリエン (LT) に変わります。
 PG のうち PGE2 PGI2 は血管を膨張させ、また LT のうち LTB4, LTC4, LTD4 は血管の透過性を高めるため、炎症の特徴である組織の腫れが起きます。PGE のような PG の増加は、炎症を起こしている部分が赤くなり、腫れ、痛むといった症状を起こします。TXA2, LTC4, LTD4 などは血流と組織への栄養供給を妨げて炎症を促進します。

 クルクミノイドやウコンの成分の抗炎症作用は、よく知られています。ウコンは、アーユルヴェーダ医療では、もっとも古くから使われている抗炎症薬です。

 クルクミンの抗炎症作用を理解するには、アラキドン酸の代謝を調整する シクロオキシゲナーゼ酵素と リポキシゲナーゼ 酵素の働きをクルクミンが抑止するという点が要になります。


 クルクミンの抗酸化活性は、抗炎症作用にも役だっています。抗酸化物質としてのクルクミンは、炎症反応から生まれるヒドロキシルラジカルを除去するとともに、炎症を促進する過酸化脂質の生成を抑止するからです。

 クルクミノイドは、リュウマチ関節炎や慢性呼吸器疾患の治療に有効であることが臨床試験で確かめられています。

 炎症を治療するために、コーチゾンなどのステロイド薬が用いられてきました。ステロイド薬は、炎症を止める効果はありますが、血圧の変化など危険な副作用をともないます。

 クルクミンはアスピリンと似た抗炎症作用を示します。しかし、アスピリンはクルクミンと違って PGI2 の生成に影響を与えます。PGI2 は、心臓の血栓を防止する働きをもちます。したがって、心臓の血栓の危険をもつ人は、アスピリンではなくクルクミンを使う方がいいと考えられます。


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