Q (245) イーハトーボの劇列車のあらすじを教えて下さい。 本を探したのですが見つかりません。 絶版になってしまったのでしょうか?(ユウカ)

A
Date: Sat, 17 Apr 2004  shunさん

Date: Mon, 23 Feb 2004  フラドのガコブタさん

Date: Sun, 22 Feb 2004  shunさん


Date: Sat, 17 Apr 2004
  shun

先日中古漫画販売店で偶然見つけました。
新潮文庫の「イーハトーボの劇列車」。汚れも日焼けもなく、105円。 巻末に賢治と啄木へのインタビュー(もちろん架空ですが)も収録されていて、楽しい一冊でした。
ほとんど漫画しか置いてないと思っていた店だったのですが、 こういう場所も意外と穴場のようですね。


Date: Mon, 23 Feb 2004
  フラドのガコブタ

今日(2004-2-23)の時点で「日本の古本屋」「スーパー源氏」といった古書店検索サイトで『イーハトーボの劇列車』を検索すると、それぞれ10件(一部重複か)、800円〜1500円程度で、出てきましたよ。


Date: Sun, 22 Feb 2004
  shun

ユウカさん、こんにちは。

井上ひさし・作「イーハトーボの劇列車」 昭和58年?頃に放送されたTVのビデオがあったので、見てみました。 井上氏は賢治が故郷・花巻からたびたび上京した点に着目し、舞台に設定。 その都度、賢治作品のエピソードや登場人物をおりまぜてあります。 舞台上には列車の中と東京の下宿先や病院が交互に登場します。

1幕:大正8年2月、賢治がトシ看病のため母とともに上京。
 列車の中では「山男の四月」の西根山の山男と出会います。
 病室では賢治とトシの前に、不思議な車掌が現れて、不慮の死を遂げた誰かの「思い残し切符」を2人に渡します。
2幕:大正10年1月、稼業が嫌で家出。
 列車の中で「なめとこ山の熊」の淵沢小十郎の弟(?)三十郎が登場、のちに山男と共にサーカス団に入ることに。
 その後、本郷にある賢治の下宿先に父・政次郎が帰郷の説得に訪れ、宿の女主人と3人でコミカルなやりとり。
3幕:大正15年12月、エスペラント語の修得その他で上京
 しかし車内からずっと不審な男がつきまとっています。
 そしてまた例の車掌が現れ、賢治に「切符」を渡します。
4幕:昭和6年9月、最後の上京
 神田の旅館で熱を出し寝込んでいる賢治。
 父親、そして日蓮上人への思いを吐露。
 そして車掌が登場。しかし今度は賢治に切符を渡してはくれませんでした。
 賢治にはその理由がわかっていたようです。
終幕:
 メイード市行き特急列車「グスコーブドリ号」車内
 いろんな理由でこの世と別れを告げた人々が列車に乗り込む間際、女車掌ネリに切符を渡し、この世に思い残したことを一言ずつ語っていきます。
 そして最後に、肺結核をこじらせて死んだ男が乗り込みます。
 女車掌はすべての切符をまとめて、あの謎の車掌に「よろしく」と手渡します。
 そして列車は出発・・。

おおむねの筋はこんなところです。 本が絶版かどうかはわかりませんが、書籍通販で検索しても品切れのところばかりですね。 中古本屋さんをマメに探すしかないようです。


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