Q. 賢治さんの作品には、「キックキック トントン」(「雪渡り」)とか「ドツテテドツテテ」(「月夜のでんしんばしら」)など独特な音の表現がたくさん出てきます。心にいちばん残っているのは、どんな表現ですか。また、それを聞くと浮かぶのは、どんなイメージですか。

雪渡りの「キックキックトントン」 雪の野原できつね足踏みをしている場面が浮かぶ。(oko/yuri)
もちろん「キックキックトントン キックトントン」です。 一面の銀世界。子ども達の柔らかな足取りはそのまま子ども達の柔らかな心。可能性と力強さとを兼ね備えた柔らかな心。子ども本来の姿。(amichan)
風の又三郎のなかの風の音かな。(みちえ)
dadadasuko dadadasuko といった、鹿踊りの太鼓の音の響き。何だか遠い昔から聴き慣れた音のような気がして。(yodaka)
「三人兄弟の医者と北守将軍」の豆太鼓の音「タンパララタ、タンパララタ、ペタンペタン。」コミカルでおもちゃのマーチみたいで楽しい。あまり楽しい凱旋じゃないはずだけど。(センダードン)
キックキックトントンですね。 やわらかな雪がいっぱい積もっています。 音がないんです。だから雪を踏むおとはそれなんでしょう。(ひろみ)
ガアン、ドロドロドロドロ、ノンノンノンノン。フィガ‐ロ、フィガロト、フィガロット。(ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記)より。このリズム感が、好きなんですね。魔界のリズムというか、ネネムの世界の、法則のようで、たまりません。(ぺんねん)
丁丁丁、という詩。生死の狭間の混沌。混濁した意識の森の中を飛び交う鳥の啼き声といったイメージ。壮絶な感じがしました。(片瀬)
ぎんがぎがの すすぎの底でそっこりと 咲ぐうめばちの 愛どしおえどし の「そっこり」 けなげではかなくて、でもいるのよ。という感じでしょうか。賢治さんのお話は、まるで宝箱です。斜め読みばかりしているので、たくさん話を読んだ今でも、時々すてきな表現に出会って嬉しくなります。(はるかりお)
どっどどどどうど、どっどどどどうど(風の又三郎) 風がすごい勢いで吹いてくるような感じがして好き。(梨影)
私は、山口出身なのであまり大雪はわかりません。でも、「どっどう...」という風の表現はこんなかんじかな?と想像するのが楽しかったです。(megumi)
キックキック トントン 雪が積もって、うれしいなという気持ちが伝わってきます。子供の頃は雪が積もるとうれしかったです。葉っぱの耳をつけた雪うさぎをつくったり、雪だるまの大きさを競ったりしました。今は、雪とは縁のない所に住んでいるせいでしょうか。無性に、積雪を見たくなって旅行に出かけます。その時は、キックキックトントンなんて可愛いのじゃなく、ドカドカとやたらに足跡をつけてはしゃぎます。そのうち手形とか、雪の上にバタッと倒れて、ヒトガタ〜なんてのもありましたっけ。2年前に家族で出かけた北海道での1コマです。(うさこ)